薬剤師は不足している?現在の薬剤師の求人・転職状況と将来性について解説

 

 

平成になってから新しい薬科大学が続々と誕生しました。

 

「薬剤師をこんなに増やしてどうするのだろう。」「薬剤師が増えたら、就職が難しくなってしまうのではないか。」と不安になった人も多いのではないでしょうか。

 

私たち薬剤師は人手不足ということで、転職するときに困ることはほとんどありませんでした。

 

ですから、薬剤師が増えすぎてしまったことで、就職や転職が難しくなってしまったら薬剤師としての利点が一つ減ってしまうのかと思うのも当然ですよね。

 

平成生まれの薬科大学から卒業生が出ている今、薬剤師の人手不足は解消したのでしょうか。

 

今回は、そのあたりを探ってみたいと思います。

 

薬剤師は不足している!

 

平成生まれの薬科大が増えると、薬剤師余りの時代がやってくる―――

 

そのような話を聞いたことがある人も多いのではないかと思います。

 

現に、2000年には約21万人だった薬剤師の数は、2016年には30万人を突破したそうです。

 

このデータから薬剤師不足は解消された・・・・ように思いますよね。

 

では、ハローワークに登録している求職者(有効求人登録者数)に対する企業からの求人数(有効求人数)の割合を見る有効求人倍率を見てみましょう。

 

有効求人倍率は、平成18年に7.28倍でしたが、平成25年には10.05倍になっています。

 

つまり、1.5倍人手不足が加速したということです。

 

この数値を見たら当然、「薬剤師数が増えたのに、なぜ人手不足が悪化しているの?」と疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。

 

私の個人の予想ですが、このようなことが起こった原因には、薬学部が6年制になったことも関係していると思います。

 

薬学部が6年制になった後、男子学生の割合が以前より大幅にアップしました。

 

薬剤師の地位が今後上がるであろうと考えた人が増えたのと、6年制では婚期が遅れてしまうことを心配した女子学生が増えたことが男子学生の増加につながったのかもしれません。

 

以前から男性薬剤師は、就職先として病院や調剤薬局などの医療現場よりも大手製薬企業を選ぶ傾向があります。

 

大手製薬会社の年収は、医療機関よりもかなり高く設定されているため、一家を支えなければならないなどの将来を見据えれば、大企業に就職したいと考えるのは当然のことなのでしょう。

 

大企業へ就職する薬剤師が増えるということは、医療機関に勤務する薬剤師は減少するということです。

 

また、地方の保険薬局となると首都圏以上に薬剤師不足が深刻化してすることも同時に想像できますよね。

 

こうした事実も原因となって、薬剤師不足はいまだに解消せず、求人広告には必ずと言っていいほど薬剤師募集が掲載されている状態が続いているのです。

 

一方で派遣求人は見つかりにくくなっている

 

「いまだに薬剤師不足が続いているのなら、職場も選び放題なのではないか。」期待する薬剤師もいるのではないでしょうか。

 

たしかに薬剤師を募集する求人は全国的に増加傾向ではありますが、実は派遣求人は逆に見つかりにくくなっているという事実があります。

 

派遣薬剤師は、パート薬剤師よりも、場合によっては正社員で働くよりも高い時給、高い年収で働けるため、多くの薬剤師に大人気の雇用形態でした。

 

例えば、派遣薬剤師の時給が3000円として月収と年収を計算してみると、月収が48万円、年収が570万円にもなります。

 

派遣社員は時間が自由になるというメリットもあることから、正社員よりも派遣社員として働きたい薬剤師が大勢いるのもうなずけますよね。

 

しかし、この高い収入を払わなければいけない機関、つまり調剤薬局や病院側に立って考えてみると、派遣社員を利用するのはかなり厳しいことも同時に分かるのではないでしょうか。

 

その上、調剤薬局や病院が派遣社員を利用する際に支払うのは派遣社員の時給だけでなく、派遣会社への手数料も上乗せされます。

 

派遣会社への手数料は、だいたい派遣社員の給与と同じことが多いので、時給3000円で派遣薬剤師を利用すると、時給6000円分払わなければいけないことになるのです。

 

このような大きな負担を抱えきれなくなった医療機関は、派遣薬剤師を利用するよりも、正社員やパートを積極的に採用したいと思うようになってきました。

 

医療機関によっては、「もう派遣社員は利用しない。」と決めて、派遣社員切りをしているところも実際にあります。

 

「最近、派遣の求人が少なくなったように感じる。」、「医療機関側に派遣薬剤師側の希望条件を通しにくくなった気がする。」という薬剤師もきっといますよね。

 

今まで、派遣薬剤師が引っ張りだこで“派遣薬剤師パラダイス”だった時代もありましたが、最近は派遣社員として働くの以前と比べると難しくなったことは派遣会社であるエージェントも認めている事実です。

 

このことだけは、頭の片隅に入れておいてくださいね。

 

午前中だけ働きたい場合は就職が難しい

 

派遣薬剤師と同様に、転職が難しいのは『午前中のみ働きたい』という短時間での勤務希望の薬剤師です。

 

「午前中だけなら必要ない、時間限定にするのなら午後のみ勤務していただきたい」と薬局側から言われることも少なくありません。

 

午前中だけで限定して働きたい薬剤師の中には、家庭の事情がある人がほとんどですが、それに加えて自分の時間を大切にしたいという人もいます。

 

薬剤師は時給が高めなため、一日にほんの少しだけ働けばお小遣いには困らないと考えている人も非常に多いです。

 

「ならば、午前中だけ働いて午後からは自分の時間を楽しもう。」と思う薬剤師がいるのも自然と理解できるのではないでしょうか。

 

また、扶養内で働きたい人も午前中のみの勤務を希望する場合が多いです。

 

このように、午前中だけ働きたい薬剤師がとにかく大勢いるため、短時間勤務で雇用してもらうことが難しくなっています。

 

薬剤師の人手不足はどこまで続くの?

 

薬科大学が増えても薬剤師が人手不足なことは分かったと思いますが、この人手不足は一体いつまで続くのでしょうか。

 

今のところ、薬剤師の人手不足が解消される傾向は見られていません。

 

薬剤師国家試験の合格点などを極端に下げれば薬剤師の大幅増加にもつながるでしょうが、薬剤師は命にかかわる仕事をしているため、ただ単に人数を増やしたいからと合格点を気軽に下げるような危険なことは絶対にしないと言えます。

 

このことから、「薬剤師の転職は、今後もあまり難しくならないかもしれない。」と安心した薬剤師も多分いるでしょう。

 

しかし、雇用は安定してあるとは言え、先ほどお伝えしたように派遣薬剤師や午前中のみ勤務の希望の薬剤師など、今までよりも雇用されることが難しくなる場合もあります。

 

転職する際は、転職エージェントの力を借りるなどして、担当コンサルタントに現在の雇用状況を教えてもらいながら転職を進めるのが良いかもしれません。

 

まとめ

 

今回は、薬剤師不足についてお話してきました。

 

薬剤師が急激に増えていることにより、薬剤師余りにならないのかと不安だった薬剤師の中には、とりあえず薬剤師がまだ不足している状態だということに安心した人も多いのではないでしょうか。

 

しかし、薬剤師が不足するということをもう一度よく考えてみましょう。

 

薬剤師が不足していることによって薬の待ち時間が長くなったり、薬剤師が手いっぱいになることによってミスが増えたりなど、薬剤師不足によって一番被害を被るのは患者さんだということが分かりますよね。

 

また、薬剤師の人手不足が原因で、有休が思うようにとれなかったり、チェーン展開している店舗では別の店舗に応援に行かなければならなかったりと少なからずデメリットを感じている薬剤師も少なくないでしょう。

 

薬剤師が余りすぎるのも困りものですが、薬剤師不足がある程度解消し、患者さんに迷惑のかからない仕事ができるように願うばかりです。

 

 

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